パンチェッタ

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パンチェッタとは豚バラ肉を塩漬けにして乾燥熟成させたもののこと。

(これを薫製にしたのがベーコン。)

薫製していないので生ベーコンなどと呼ばれたりもします。

焼いて食べても美味しいですが、パスタソースに使えばかつおだしのような香ばしい出汁の風味を出すことができます。

また、加工肉は添加物の多さが気になりますが、自家製ならそんなことも気にせず安心して楽しむことができます。

なにより、買うと高いので自分で作れるなら気軽に食べられるようになります。お好きな方は自家製パンチェッタにチャレンジしてみませんか。

素材

・豚バラブロック肉

・塩:肉の10%の重さ(肉が500gなら塩の量は50g)

・ハーブ類(ローズマリーや胡椒などお好みで。なくてもOK.)

 ※ 現在、小笠原はは減塩のため塩分9%で作ってます。


作り方

1)道具類を清潔にする。

作業に使う道具の滅菌をします。

私はまな板やバット類に熱湯をかけて滅菌しています。

パンチェッタの成功はいかに雑菌を防げるか。とも言えます。なぜなら、これから生肉を冷蔵庫で数週間ねかることを考えると、この一手間で安心が増します。

2)肉の表面に満遍なく塩をまぶす。


塩を隙間なく、肉の表面に馴染ませるようによく刷り込みます。

凹んで溝になっているような部分にも埋めるように塩を塗り込みます。

塩分10%をまぶした場合、上の写真くらい真っ白になります。

今回はゲラントの塩を使いましたが、肉なので岩塩などもマッチすると思います。また、この時にお好みでローズマリーや胡椒など乾燥ハーブ類を擦り込んでも良いでしょう。プレーンなものをお好みであればなくても大丈夫です。(私は使わない派です)


3)3日間冷蔵庫に置く。

クッキングペーパーで包み、さらにビニール袋に入れ、3日間冷蔵庫に置きます。

クッキングペーパーは密着させ、滲み出てくる水分を吸い取らせます。


4)クッキングペーパーを外し、塩抜きをする。

3日経ったら取り出して、クッキングペーパーを取り除き、10分間流水に付けて塩分を取り除きます。


塩抜き後はキッチンペーパーで水分をよく吸い取り、清潔なバットの上に乗せます。これをさらに冷蔵庫に入れて熟成させます。(どんどん縮む)


この時に使うバットは上の写真のように揚げ物用などの網がついたものを使うと風通しが良くて最適です。バットと肉が接していると、そこに湿気が溜まってカビが生える確率が高くなるので。このようにできるだけ空気に触れるようにしておきます。



因みに左下が塩を塗る前のもので、右下が今日(塩を塗って3日目に)塩きをしたもの。肉から水分が脱水され、痩せてきたのがわかります。

左側は筋肉(赤っぽいところ)に水分で張りがありましたが、右側の肉は色が抜けて縮みました。出た水分を量ってみたら、大さじ3杯も出てました。塩の浸透圧ってすごいね。


5)2週間くらい冷蔵庫で熟成

できれば冷蔵庫の奥の方で、冷蔵庫の開け閉めをしても温度が比較的変わらない場所に入れておきます。

慣れていない場合や、梅雨の時期に作る場合は、数日おきに肉の裏側がカビていないか確認すると良いでしょう。

うまくいっている時は無臭です。腐敗臭のような匂いは全くしません。


2週間経つと、水分が抜けて上の写真のようにカチカチになります。硬くなり、押してもびくともしません。

6)取り出して小分けにし、冷凍保存する

2週間経つと、硬くなり色も明らかに生肉という感じではなく、ガーネットのような深い赤色に変わります。



こちらを冷凍保存用に適当な大きさにカットしてラップで包みます。



さらに霜がつかないようにジッパー付きのビニール袋などに入れて、から冷凍保存します。


完成です♪

最近はわりと適当に3つくらいに切り分け、大きいまま保存しています。食べるときに必要なぶんをカットして使うようにしています。コツがわかると、だんだん適当になります(笑)



食べ方

そのままスライスしてオードブルで食べてもいいし…


パンチェッタのスープにしたり…


サラダに入れたり…


チリコンカンに入れたり…



そのほかにも、用途は無限大!!

簡単にできちゃうので、是非チャレンジして見てくださいね。


失敗しないポイント

ここでいくつかの失敗しないポイントをあげておきますね。

ポイントさえ抑えておけば、楽にできますよ。

清潔にする

調理するときの道具や手を清潔に保つのがポイントです。

生肉で熟成する期間が数週間。その間は雑菌との勝負でもあります。

あまり神経質にならなくても大丈夫ですが、道具類(まな板、保存用バットなど)は熱湯をかけて滅菌し、手も洗ってから作業にとりかかりましょう。

梅雨の時期

慣れてくればあまり気にしなくなりますが、梅雨は雑菌の季節でもあります。最初に挑戦するときは、梅雨を避けると良いでしょう。

傷み

作ったものに一部傷んだ部分があれば、表面を削って取り除きましょう。こちらを生で食べる場合、表面ではなく内側をスライスしたものが良いと思います。肉の表面で外側の部分は加熱して食べるのが良いでしょう。(私はそうしていますが。自己責任でおねがいします!)

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